どうしても考えが『ネガティブ』になってしまう人
例えば
会社や学校に行っても皆が自分は嫌われている
一度プロジェクトでミスってしまった。もう取り返しがつかない。
等の悩みを抱えている人はいませんか?
今回は、その打開策を記事にしました。
ネガティブ思考のメカニズム
元となる思考『イラショナルビリーフ』の攻略法
この記事を書いているT.K.は人事20年、今は労務や社員相談を担当しております。
人と比べて自分がネガティブであると思っているけど、どう解決してよいか分からない。または、もともとの星の下がこうなのだから解決は不可能、と思っている方いるともいます。
しかし、実際はネガティブ思考にはある一定のメカニズムがあり、そのメカニズムを知ることと、対応する技術があれば、今日からでも脱却が可能です。
この記事でネガティブ思考のメカニズムとその対策について紹介しますのでネガティブに考えがちな皆さま、ぜひ参考にしてください。
それでは、始めていきましょう。
ネガティブ思考のメカニズム~変えるべきはここ!~

ネガティブ思考のメカニズム
ネガティブ思考は主にどのようなところから発生するか?
出来事の捉え方から発生します。
同じ出来事でも、人によっては『ポジティブ』か『ネガティブ』か変わります。
例えば、転職回数が多い事を『我慢が足りない』と捉えるか『経験いっぱいしている』と捉えるかで、面接でのアピールの仕方が変わり、結果も変わります。

同じ出来事に対する捉え方、つまり『思考』がこのポジティブかネガティブかを決めています。
出来事の捉え方のメカニズムは『A-B-C』理論で説明ができます。

A-B-C理論?
説明していきます。
A-B-C理論
アメリカの臨床心理学者エリスは、人が感情的な苦しみや苦痛を生じる思考工程を『A-B-C理論』と名付けました。
図にするとこんな感じです。

A=出来事を指します。
B=ここが思考です
C=思考により導き出された感情や行動です
このBの部分での思考は2つのタイプに分類されます。
1つ目は、柔軟で対応力の高い思考【ラショナルビリーフ】
2つ目は、独断的で、現実的でない思考【イラショナルビリーフ】です。
私たちの無意識なイラショナルビリーフが、ネガティブな感情や行動を引き起こしています。

では、この『イラショナルビリーフ』とは何か?を説明します。
イラショナルビリーフとは
イラショナルビリーフとは、日本語にすると『非合理的な思い込み』と言います。
例えば、貴方が『失敗した』とします。その時『成功しなければならなかった!』と捉えるか『経験を得た』と捉えるかで、見え方が変わり、その後の感情や行動も変わってきます。
当然、『成功しなければならなかった』と後悔しかしない場合、感情は暗くなり、行動も委縮するかもしれません。
当然『失敗』はあり得ます。
ただし、自分の中にある『成功しなければならない』という非合理的な思い込みで、その後の感情と行動を悪い方向へ導いています。
これが『イラショナルビリーフ』です。
参考】ラショナルビリーフ
『失敗』を『経験を得た』と捉えれば、ただ学習しただけなので、感情は沈まないし、その後同じ状況下では行動を変えて前回より良い結果を狙えます。
この柔軟な考え方が『ラショナルビリーフ』です。

同じ出来事を見て『ラショナルビリーフ』で考えることが目標です。
私たちのイラショナルビリーフの代表例を見ていきましょう!
代表的なイラショナルビリーフ
代表的なイラショナルビリーフは以下の7通りです。
マイナス思考 | 良いことは無視して、何でも悪く考えてしまう。 良くあるのが、7割できたのに、3割できないことを拡張して、『できませんでした』 と回答してしまうパターンです。 |
拡大解釈 過小評価 | 自分の短所や失敗を大げさに考え、長所や成功を過小評価する。 数学が得で理科が苦手な人が、『数学ができたって意味ない、理科がとにかく悪い!』 とふさぎ込んでしまうパターンです。 |
感情的決めつけ | 客観的なじ事実より否定的な感情を堅実と決めつける。 挨拶をして、無視された時、『無視をした人が単に眠かっただけ』かもしれないのに 『きっとあいつは俺が嫌いなんだ』となってしまうパターンです。 |
すべき思考 | 何かしようとするとき、『~すべき』『~すべきでない』と考える。 『毎日勉強すべき』、だから風邪をひいても、疲れていても『休むべきではない』 となってしまうパターンです。 |
一般化しすぎ | 一つ良くないことがあると、『いつもこうだ』『上手くいったためしがない』 とネガティブに捉える。 一回テストで平均以下を取って『いつも俺は努力が報われない』『努力が報われた ためしがない』となってしまうパターンです。 |
結論の飛躍 | 特に確かな理由もないが、深読み、先読みして悲観的・否定的な結論を出す。 何かをもらったときに『これは何か意図がある、倍返しで何かを返せと言ってくる』 と深読みして、もらったものを素直に喜べないパターンです。 |
極端なレッテル貼り | 失敗した時、自分に対してネガティブなレッテルをはってしまう。 振られた時『俺はどうせ魅力のない人間』『女性から見て自分は嫌われるタイプ』と 自分に対してネガティブになってしまうパターンです。 |
これらのことは自分たちの経験や小さい時からの教育から得た『〇〇でないといけない』だったり、『●●であるべき』等の思い込みから発生しています。

自分の出来事に対して思うイメージを取っ払ってしまう事が大切です。
イラショナルビリーフをラショナルビリーフにするために


上記論理療法はストレスをためないために効果的ですが
では、どうやって自分がその考え方でいるか?を現在私が
社員教育で行っているやり方をご紹介します。あくまで
オリジナルなやり方なので参考程度まで
ポジティブシンキング
私が社員研修を行う際、必ずと言っていいほど使っている方法ですが、『言い換え』でネガティブな現象をポジティブな言い回しに変える練習です。
『できない』という事実があったとします。
私たちを苦しめるのは、『できなければならない』といったべき論だったり、
『能力がないから』といったレッテル貼りだったりします。
これに対して、ポジティブな言葉に置き換えます。それを1分以内で個数を上げていくトレーニングをしていきます。
すると、『できない』=『伸びしろ』、『憶える機会』、『チャームポイント』、『課題』、『7割できている』等様々なポジティブワードが出てきます。
事実は1つですが、見方を変えるとその事実は、無限に広がります。
なお、ポジティブシンキングについてはこちらの記事で詳しく書きましたので参考にしてください。
自分をほめまくる
本来は、人に褒めてもらうのが一番ですが、『ほめられる』と気分が上がります。
気分が上がると、同じものを見ても違うものに見えた経験があると思います。
気分により、自然と同じ事実は別物に見えてきます。
例えば、『できない』という事実に対して、気分が乗っているときは、『8割できた』とか『何が悪いか振り返ろう』『どう補おう』等前向きな思考になります。
2名以上いるときは、褒めあって気分をお互い上げていくのも一つの方法です。
まとめ

この記事は、ネガティブ思考に悩む方に向けてネガティブ思考になるメカニズムとその脱却方法について説明しました。
ネガティブ思考は同じ現実を見た時の捉え方が悪い時に起こります。
この捉え方は、『思考』によるものです。
出来事に遭遇した時の思考、その思考による判断を受けた行動や感情の流れを理論化したものを『A-B-C』理論と言いますが、このBの部分において悪い判断をしてしまうとネガティブになります。
Bにおける悪い判断を『イラショナルビリーフ』と言いますが、これは、日本語に訳すと『非合理的な思い込み』、つまり『思い込み』なのです。
この思い込みを取り払うことがネガティブ思考を攻略する一手となります。
イラショナルビリーフを取り払うための技術として『ポジティブシンキング』及び『自分をほめる』ことを紹介しました。
この記事が皆さんのネガティブマインド解決の助けになる事を願います。
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